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「新理事長就任に当たって」
今年度から柴一彌前支部理事長の後任を務めさせていただくことになりました簗瀨のり子です。どうぞよろしくお願いします。○ 柴前理事長は日野宜千初代支部理事長(第3代本学会会長)丸山隆第2代支部理事長の後、第3代支部理事長として10年間の長きにわたり栃木県支部の充実発展のために尽力されました。何と言っても、2年前コロナ禍の中で、オンラインに切り替えて開催した第23回夏季ワークショップ、第34回日本学校教育相談学会総会・研究大会(栃木大会)を成功裏に終えられたのはひとえに柴前理事長が心血を惜しみなく注がれた結果でした。また、本学会北関東・山梨ブロック代表を務められた際には、全国役員会で率直な意見を述べられ、それを機に議論が活発になることがよくありました。一方、元高校国語科教師ならではの豊富な語彙とユニークな表現技で、相談室に笑いのさざ波を起こしていらっしゃいました。今後も支部理事として役員を続けてくださることになり、大変安堵しております。引き続き「ご意見番」を得て心強い限りです。
栃木県支部は、平成2年に日本学校教育相談学会が発足した僅か翌年に設立され今年で34年目を迎えます。しかし、それ以前に26年間の歴史を持つ「栃木県学校教育相談研究会」が発展的に解消しこの支部に引き継がれたと言いますから、本県における学校教育相談の歴史は長く、いつの時代も一人一人の子どもの幸せと健やかな成長発達を願って、たくさんの先輩諸氏が連綿と研修・研究を重ねてきた熱意や志を引き継いでいる支部です。登校拒否、非行、無気力、校内暴力、学級崩壊、いじめ、不登校、モンスターペアレント、自傷行為、発達障害、虐待、愛着障害、HSP、ゲーム依存、社会的スキル低下、対人不安、LGBTQ+ ・・・、私たちが直面し困惑する子どもたちの問題は、社会の変化の中で次々に現れ同じ問題でも様態は変化しています。その子どもたちの困っている問題を自分たちの課題として何とかしたいとの思いが、昔も今も学校教育相談を学ぶモチベーションになっているのではないでしょうか。私の場合は、新採3年目の時に盗癖の子と出会い、「なぜ?どう指導したらいいの?」が学校教育相談の学びを求めたスタートでした。
支部会員の皆様の多くが、学校等で教職員や相談員などとして子どもたちに直接かかわる実践者でいらっしゃると思います。実践の中で課題を感じて様々な理論や技法を学び、学んだことを実践を通して具現化する、学びと実践の往還を繰り返して実のある経験を積まれていることと思います。支部として、今後も会員の皆様の日々の実践に役立つ時宜を得た研修や研究の機会の提供と、学校カウンセラーやガイダンスカウンセラーの情報提供及び取得支援などに努めて参りたいと思います。どうぞ、会員の皆様、支部活動にご参加をお願いします。そして、お声をお聞かせください。今、現場で求められる学校教育相談を会員みんなで一緒に考え、子どもたち一人一人の幸せと健やかな成長発達に資する実践につながる支部活動でありたいと考えております。
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